なんだか今日は…

映画が観たい衝動に突然駆られたので仕事帰りにゲオへ寄り道。
ガーッと4、5本は借りたいなぁと思って前以ていくつか考えていたんだけど1本以外ことごとくレンタル中で、迷いに迷って2時間近く店内をうろちょろした揚句に4本レンタルして帰宅。




で早速1本を鑑賞。


夕凪の街 桜の国 [DVD]

夕凪の街 桜の国 [DVD]



麻生久美子さん主演の映画という事で劇場公開当時から興味を持っていて私的“いつか必ず観るぞ映画”にリストアップしていたものの、なかなか機会がなくて今日に至りました。
でも内容的にナイスグッドなタイミングで観れたかなぁと…。



以下、ネタバレ含むのでダイブ。<ストーリー>
「夕凪の街」 昭和33年、復興が進む広島で、平野皆実(麻生久美子)は母親・フジミ(藤村志保)と貧しくも平穏に暮らしている。弟・旭(伊崎充則)は戦時中に水戸へと疎開し、そのままおば夫婦の養子になっていた。ある日、皆実は会社の同僚・打越(吉沢悠)から愛の告白を受ける。しかし、原爆で自分が生き残った罪悪感を感じる皆実は幸せに飛び込んでいけない。そんな皆実の思いを打越は優しく包み込む。
「桜の国」 平成19年、夏の東京。定年退職した旭(堺正章)と一緒に暮らす娘の七波(田中麗奈)は、父親の最近の行動を心配していた。今夜も一人、家族に内緒で出かけていく旭のあとをつけてみると、広島へと行き着く。七波は広島で旭が立ち寄る先や会う人々を遠目に見ていくうちに、亡くなった祖母・フジミや伯母・皆実へ思いをめぐらせる。七波は家族や自分のルーツを見つめ、広島でかけがえのない瞬間をすごしていく。(amazonの内容紹介より)




「原爆は落ちたんじゃない。落とされたんだ。」
「死んだんじゃない。殺されたんだ。」
こういった重みあるフレーズの数々にハッとさせられつつ、原爆に因って付けられた傷は世代を跨いで今もなお消える事なく残されているという現実に、殆ど無知な身にとっては改めていたたまれないものを感じました。
被爆をしながら何とか生き延びたにも関わらず今度は生き残った事に負い目を感じて悩み自問自答し続ける悲しさと悔しさ。
それでもそんな痛みを抱えながら家族や周囲の人々と共に生きる喜びや幸せ。
そうした様々な想いを経て今ここに存在するのが自分なんだという確認。
そしてラストの「この二人を選んで生まれてこようと決めたのだ。」という頼もしい確信。



生きるというのがどういう事でどうして生きる事が尊いものなのかを問われているような映画だったかなと。
もちろん戦争そのものの凄惨さだったり原爆投下に対する怒りだったり等は絶対に忘れちゃいけないし許せないものなんだっていうメッセージが示されているのは明白だけど、そうした中で当時の人達が何を想いどう生きたのか。そしてそれが今にどう継なぎ繋がれているのか。
現代の何気ない日々の中では実感として気付きにくい部分を静かにさりげなく考えさせる…そんな映画だと受け止めました。



あとはやっぱり麻生さんが素晴らしかったですね。
そしてもう1人の主演である田中さんを始めとした全ての演者や見せ方というか演出なんかもとても素晴らしくて本当に良い時期に良い映画が観れたなと思っています。
今回はレンタルで観たけれど次またいつか観たくなった時は、今度は是非買って観ようとも。




以上。
残りはまた観た時にでも。